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ダラダラだらけの鳥野郎の呟き
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続いた、続いた。ひとつで収まらなかったよ。

それでは、お暇な方は続きをどうぞ。


「王様、ずいぶん人が出てますねえ」

「たいへんなにぎわいだ」

「こんだけの人がいると1Gづつもらっても結構なもんですよ」

「そんなしみったれたこと言わず、大きいことを言わないか」

「王様っ!」

「なんだい?」

「最近は、札で鼻をかみませんねえ!」

「バカなことを大声で言うもんじゃない。通る人が笑ってるじゃないか。きれいに咲いてるな。おっと、そこの丘の上なんかどうだ」

「いや、下にしましょうよ」

「下の方?」

「下がいいですよ、なあ、みんな」

「そうそう、上のほうで、本物飲んで、食ってるでしょ。何かの拍子で茹で玉子なんかがコロコロって転がってこないとも限らない」

「卑しいこといってんじゃない。・・・まあ、お前たちの好きなとこでいいから、毛氈を敷きなさい」

「そうそう、毛氈ね、毛氈。おーい、毛氈どこ行った?」

「あんなところで、本物をうらやましそうに見てるよ。見てたって仕方ないのに。おーい。毛氈、毛氈もってこい」

「ダメダメそれじゃ。おい、むしろの毛氈を持ってきてくれー」

「おいおい、むしろの毛氈なんて言い方があるか」

「そうでも言わなきゃ気づきませんよ。ほら来た。ここに敷いて、敷いて」

「なんだい、こんな細長く並べて敷いて?」

「へえ、こうやって一列に座って、通る人に頭下げて・・・」

「おい、物乞いの真似事するんじゃないぞ。みんなで丸く座れるように敷くんだよ。そうそう、お重と酒瓶は真ん中にして・・・、湯飲みはみんな持ったか?私のおごりだと思うと気詰まりだろうから、そんなことは忘れて、みんな遠慮なくやってくれ」

「誰がこんなものに遠慮するってんだか」

「何か言ったか?」

「いえ、こっちのことです」

「とりあえず、一杯やりなさい」

「では、覚悟を決めて、俺から・・・おっとっと、いいよ、いいよ。はぁ、なるほど色はそっくりですな。これで飲んでみると違うから情けねえ」

「口当たりはどうだ?甘口か辛口か?」

「渋口っ」

「渋口なんて酒があるか。さあ、もっと飲みな」

「いや、ふだんあんまり冷はやったことないもんですから」

「そうか、土瓶でも持ってきて燗したほうがよかったか」

「何も燗しなくても、焙じてもらえりゃ・・・」

「いらないこと言うんじゃない。もっと酒らしく飲めないものかい?一献けんじましょうとか言って杯のやりとりでもしなさい」

「そんなら、おい、ヤジさん、一献どうだい?」

「じゃあ、ちょっとだけ。・・・おいおい、少しでいいって言ったじゃねえか、こんないっぱいついで、なんか恨みでもあるのか?おぼえてろよ」」

「一杯ついでもらって何怒ってんだ?いいから、次にまわしなさい」

「そんじゃ、ほい」

「いや、結構で」

「おい、断るなよ。みんな飲んでんだ。ひとり逃れようったっていかねえ。これも前世の因縁だと思ってあきらめな・・・南無南無」

「変な勧めかたするんじゃない。みんな回ったか?おっ、そこまだだな。そっちにまわせ」

「いや、わしは下戸ですから」

「この酒は下戸だって飲める!」

「横からいらないこと言わなくていいから。下戸なら食べ物でもつつきなさい」

「一難去ってまた一難だよ」

「なに?」

「いや、独り言です」

「から揚げでも肉団子でも、好きなもの取りなさい」

「いや、そんなゴリゴリでジャリジャリよりもせめてポリポリの方が」

「ポリポリとはなんだい!なら玉子焼きでも食べな」

「いや、このごろは歯も弱ってきたんで、いつもはこの玉子焼きはきざんで食べるんですが・・・」

「玉子焼きをきざむヤツがあるか!仕方ないな、ガリ、じゃあ、かわりに玉子焼を食いな」

「じゃあ、その小さいのを。あっ、その尻尾ほうはいらねえ」

「玉子焼きに尻尾があるかい!ほら、そっちもどうだい?」

「では、白いのをください」

「色で言うヤツがあるか。かまぼこならかまぼこと言いなさい」

「はあ、すいません。いや、このかまぼこはわりと好きでしてね」

「ほう」

「千六本に切って味噌汁の具にしたり、胃の悪いときなんかは、このカマボコをおろしたりして・・・」

「なに?」

「カマボコの葉っぱの炒め物なんかもいいですねえ。カマボコ畑も最近は減ってきて・・・」

「もういい、もう。何言ってんだよ。お、ナベ、玉子焼きを食べるなら、玉子焼きらしく音をたてないように食べなさい」

「この玉子焼きをですか?・・・おっ、うっ・・・ん、んぐぐぐっ」

「おい、どうした?」

「んぐぐっ」

「玉子焼きが喉につかえたんだ。背中を叩いてやらないと」

「よし」(どん、どん、どん)

「くはっ、気をつけろ。玉子焼き食うのも命がけだ」

「酒も肴もやったんだ。もうすこしにぎやかにいこうじゃないか。だれか歌や踊りでもしないか」

「これで踊れと言われましてもねえ」

「じゃあ、風流に俳句でもひねるかい。ヤジ、踊らなくてもいいから、一句読みなさい」

「仕方ない。えーと・・・『花散りて死にとうもなき命かな』」

「なんだか寂しいのだな、他には」

「あー『散る花を南無阿弥陀仏というべかな』」

「ますます陰気だ。もすこし陽気にできないのか」

「ガブガブのボリボリで陽気にと言われても」

「王様、こんなんでどうでしょう」

「お、矢立なんか用意して、なかなかの風流人じゃないか。どれどれ・・・『配下中・・・」ん、そうだな王宮のみんなできたからな。出だしはなかなかだ。えー『配下中歯をくいしばる花見かな』・・・なんだい、この歯を食いしばるってのは?」

「別に難しくものでなく、どっちを見ても、本物を飲み食いしてるってのに、こっちはガブガブのボリボリだ。ああ、情けないと思わず、ばりばりっと歯をくいしばったという・・・」

「ああ、もういい。しょうがないな。じゃあ、こうしよう、おい、ガリ、景気よく酔っ払いな」

「え、酔わないふりしろってのならできますけど、酔えったって無理だ」

「無理は承知だ。べつに恩をきせるつもりもないが、これまでずいぶん貸しがあると思うんだがな」

「爪出してなんですか。それは、ほとんど脅迫ですよ。・・・仕方ない。えーでは行きますよ」

「お、ひとつ威勢良く、べらんめえとか言ってみな」

「はい、よっと。酔いました。改めまして、べらんめえ」

「そんな酔い方があるか。じゃあ、ナベ今度はお前だ」

「そりゃ、酔えといわれれば、酔いますけど。・・・手ぶらじゃやりにくいんで、湯のみくれ、湯のみ。よし、酔ったぁ、酔ったぞぉ」

「お、いいねえ」

「酒飲んで酔ったぞ。番茶飲んで酔ったんじゃねえぞ」

「断らなくていい」

「いや、断らないと狂ったかと思われる。さあ、酔った。貧乏人、貧乏人とバカにすんな。借りたものなんざ利子つけてばんばん返してやらあ」

「お、いい調子だ」

「王がなんだぁ。税金なんか払ってられるかぁ」

「悪い酒だな。でも、酒がいいから、頭にはこないだろう?」

「頭にこない代わりに、腹がだぶつく」

「酔い心地はどうだ?」

「井戸に落ちたときのような心持がします」

「変な心地だなぁ。まあ、酔ってくれたのはお前だけだ。さあ、もっといきな」

「こうなりゃ、やけだ。どんどんついでくれ。・・・おっと、ずいぶんこぼれたな。もっともこぼしたって惜しくもなんともね酒だ。・・・あっ、王様、王様」

「なんだ?」

「近々、わが国でいいことがありますよ」

「それは、うれしいが、そんなことがわかるのかい?」

「わかりますとも」

「ほう、どうして?」

「湯飲みの中に酒柱が立ってます」

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